評価差額②

質問

基本財産として満期保有目的債券を保有しています。この基本財産は、指定正味財産に区分される寄付によって受け入れました。償却原価法を適用する場合の仕訳を教えてください。

回答

有価証券(指定正味財産とされた基本財産)について償却原価法を適用する場合、指定正味財産増減の部において基本財産受取利息を計上(加算または減算)します。なお、利息を法人運営のための支出にあてる場合には、指定正味財産増減の部から一般正味財産増減の部に振り替える仕訳をします。具体的には次のように仕訳を行います。

仕訳例(債券金額より低い金額で取得した場合)

【例】5年満期の新発債(額面100,000,000円)を95,000,000円で期首に購入しました。その後、利金(利息)として500,000円を受け取り、期末に償却原価法を適用した場合。(この新発債は、指定正味財産に区分される寄付によって受け入れた基本財産)

①利金(利息)500,000円を普通預金で受け入れる。

借方 貸方
現金預金 500,000円
(貸借対照表/流動資産)
基本財産運用益-基本財産受取利息 500,000円
(正味財産増減計算書/指定正味財産増減の部)

②受取利息を一般正味財産へ振替

借方 貸方
一般正味財産への振替額 500,000円
(正味財産増減計算書/指定正味財産増減の部)
基本財産運用益-基本財産受取利息 500,000円
(正味財産増減計算書/一般正味財産増減の部)

③償却原価法の適用

償却原価法の計算…(100,000,000円-95,000,000)÷5年=1,000,000円

借方 貸方
基本財産-投資有価証券 1,000,000円
(貸借対照表/固定資産)
基本財産運用益-基本財産受取利息 1,000,000円
(正味財産増減計算書/指定正味財産増減の部)

仕訳例(債券金額より高い金額で取得した場合)

【例】5年満期の新発債(額面100,000,000円)を105,000,000円で期首に購入しました。その後、利金(利息)として1,500,000円を受け取り、期末に償却原価法を適用した場合。(この新発債は、指定正味財産に区分される寄付によって受け入れた基本財産)

①利金(利息)1,500,000円を普通預金で受け入れる。

借方 貸方
現金預金 1,500,000円
(貸借対照表/流動資産)
基本財産運用益-基本財産受取利息 1,500,000円
(正味財産増減計算書/指定正味財産増減の部)

②受取利息を一般正味財産へ振替

借方 貸方
一般正味財産への振替額 1,500,000円
(正味財産増減計算書/指定正味財産増減の部)
基本財産運用益-基本財産受取利息 1,500,000円
(正味財産増減計算書/一般正味財産増減の部)

③償却原価法の適用

償却原価法の計算…(100,000,000円-105,000,000)÷5年=△1,000,000円

借方 貸方
基本財産運用益-基本財産受取利息 1,000,000円
(正味財産増減計算書/指定正味財産増減の部)
基本財産-投資有価証券 1,000,000円
(貸借対照表/固定資産)