指定正味財産と一般正味財産の区分

質問

指定正味財産と一般正味財産とを区別の仕方がよく分かりません。どのように区分するのでしょうか。

回答

資産と負債との差額である正味財産は、指定正味財産と一般正味財産に区分されます。特定の事業や費用に充てるために受け入れた寄付金や補助金は使途が制約されているため、他の財源とは区分して管理します。そのため、使途の指定を受けた寄付金を受け入れた場合には、指定正味財産増減の部において「受取寄附金」として計上します。

寄付によって受け入れた資産で、寄付者等の意思により当該資産の使途について制約が課されている場合には、当該受け入れた資産の額を、貸借対照表上、指定正味財産の区分に記載するものとする。また、当期中に当該寄付によって受け入れた資産の額は、正味財産増減計算書における指定正味財産増減の部に記載するものとする。

公益法人会計基準注解(注6)指定正味財産の区分について

指定正味財産として計上される額は、「公益法人会計基準の運用指針」において、以下のように示されています。

指定正味財産として計上される額は、例えば、以下のような寄付によって受け入れた資産で、寄付者等の意思により当該資産の使途、処分又は保有形態について制約が課せられている場合の当該資産の価額をいうものとする。
① 寄付者等から公益法人の基本財産として保有することを指定された土地
② 寄付者等から奨学金給付事業のための積立資産として、当該法人が元本を維持することを指定された金銭

公益法人会計基準の運用指針 7.指定正味財産として計上される額について