未払費用

質問

当法人は3月決算の公益法人です。6月30日に借入金の利息(半年分)を支払います。3月末の決算時に行う仕訳を教えてください。

回答

未払費用は、継続的な役務提供契約に基づいて貸借対照表日までに提供された役務を処理する勘定科目です。給料、社会保険料、支払利息、賃借料など、支払期限がまだ到来していないため確定債務とはなっていないが、期間の経過とともに費用として発生しているものは未払費用となります。

なお、未払金は役務の提供が完了している確定債務を示す勘定科目であるため、未払費用とは区別する必要があります。

(3) 未払費用
 未払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対していまだその対価の支払が終らないものをいう。従って、このような役務に対する対価は、時間の経過に伴いすでに当期の費用として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の負債の部に計上しなければならない。また、未払費用は、かかる役務提供契約以外の契約等による未払金とは区別しなければならない。

企業会計原則注解[注5]経過勘定項目について

6月30日に支払う借入金の利息(半年分)50,000円について、3月末の決算時及び翌期の支払い時には、次のように仕訳を行います。

仕訳例

【例】①半年分の利息50,000円のうち、当事業年度分(25,000円)を計上する場合。

借方 貸方
支払利息 25,000円
(正味財産増減計算書/一般正味財産増減の部)
未払費用 25,000円
(貸借対照表/流動負債)

【例】②翌期6月30日に、半年分の利息50,000円を普通預金から支払った場合。

借方 貸方
支払利息 25,000円
(正味財産増減計算書/一般正味財産増減の部)
普通預金 50,000円
(貸借対照表/流動資産)
未払費用 25,000円
(貸借対照表/流動負債)